校長メッセージ

校長メッセージ


独立行政法人 国立高等専門学校機構
弓削商船高等専門学校 校長 井瀬 潔

弓削商船高等専門学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。美しい松原と白砂の海岸に囲まれた本校についてご案内します。

本校の建つ弓削島は瀬戸内海のほぼ中央に位置し、尾道と今治を結ぶ「しまなみ海道」から近いところにあります。しまなみと称されるこの海域では多くの島が重なり合い、それを縫って流れていく潮に美しさを見ると共に古い時代からこの海域を行き交った海運の歴史が醸し出すロマンを感じることができます。また、この付近は温暖な気候のため、みかんやレモンなどの柑橘類が栽培され、春には一斉に咲き誇った桜が入学生を迎えてくれます。

本校は1901年に弓削海員学校として創設されて以来、幾多の変遷を経て1967年に弓削商船高等専門学校に昇格し、今に至った非常に伝統のある学校です。この間に送り出した学生は約7,500人にのぼっており、日本の海運界や地域産業界の発展に多大な貢献を果たして参りました。また、2005年の専攻科開設によって、これまでの教育主体から研究と教育を行う高等教育機関として更なる発展を目指しています。

本校の教育方針は自然科学および専門技術の修得により、高度化していく科学技術に対応できる人材、多角的にとらえ独創力を発揮してものごとに対応できる人材、グローバルな思考を有して世界で活躍できる人材の育成にあります。総合教育科では自然科学、語学、保健体育、芸術など、将来の社会を担っていける人材として幅広い教養を身につけるために充実した教育を行っています。学年が進むと共に専門性の高い科目に移行して商船学科、電子機械工学科、情報工学科の特色あるカリキュラムを受講することになります。教授陣はそれぞれの分野で活躍している研究者で、先端の学問や技術について教授しています。

商船学科は海上輸送、船舶運航に関わる技術者になることを目指しており、航海コースでは航海学や海事法規など航海に関連する科目、機関コースでは内燃機関学や電気工学など機関に関する科目を幅広く勉強していきます。卒業後、海技士免状の取得により、国際航路の航海士や機関士として世界の海で活躍することができます。日本は国土が狭く、資源に乏しいことからエネルギー・食料・生活用品などの原材料はほとんど海外から国際輸送されており、その99.6%に当たる9億5000万トンが海上輸送されています。世界の主要品目(石油、鉄鉱石、石炭、穀物)別海上荷動き量が年々増加する中、船舶職員は国際物流の一翼を担うことになりますが、国際競争の激しい中で日本人船員の活躍が大いに期待されています。

ものづくりが好きな人は、電子機械工学科を選ぶと将来の進みたい道が見つかると思います。現在の産業界ではいろいろな技術を融合・複合して扱える技術者を必要としています。産業機械はメカニカルな要素だけで機能するのではなく、電子機器を組み入れたコンピュータによる制御システムによって機能的に動かされています。本学科では熱力学、材料力学、流体力学などの基本を習熟し、機構学、電子工学、制御工学、システム工学、ソフトウェアなど種々の工学を学び、幅広い工学分野に対応できると共にいろいろな技術を融合・複合できる技術者として活躍できます。

我々の生活はIT(情報技術)によって支えられており、これは今後も進歩し続ける工学分野といえます。本校では情報工学科を創設して29年経過して、卒業生も約900名となりました。就職先はコンピュータ、ソフトウェア、情報通信、流通などの産業に進んでおり、本学で学んだ情報理論、プログラミング、AI(人工知能)、数値解析などが基礎となってそれぞれの分野で活躍できる人材になっています。特に本学科の学生が取り組んでいるプログラミングコンテストでは、全国高専の中でもトップレベルの非常に高い評価を得ており特色の一つになっています。

卒業後、さらに学業を続けたいと考える人は、本校専攻科への進学や国立大学などの3年次への編入学、本校専攻科修了後にさらに研究を深めたいと考える人には国立大学大学院への進学などがあり、それぞれの夢のかなえ方が用意されています。

本校では全国からの学生を受け入れるために設備の整った学生寮があり、充実した学生生活を送れるようになっています。風光明媚な島で勉学とスポーツをはじめ、いろいろなことにチャレンジしてみるのも夢のあることではないでしょうか。

最後になりましたが、後援会、同窓会、関係各所の皆様にはご支援いただき感謝しております。今後とも本校の発展にご声援いただきますようお願い申し上げます。また、卒業生の皆様はいつでも母校に立ち寄って、懐かしい先生方や後輩と気軽に語りあってください。弓削商船高専はいつも待っています。